8.04.2013

Visualize & Gesture

 情報量が爆発的に増えていると言われている時代ではあるけれど、その莫大な情報のほとんどは価値を生み出さず、ほんの一握りの企業だけがそれを富に変えている他はただ流れ去り死蔵されていく。

 情報を集めること、整理すること、分析すること、活用すること。それぞれを可能にする道具は揃ってきつつあるのに、膨大な情報を活用出来る人はごくわずか。この情報活用力"格差"が、より大きな”格差”を生み出してきているのがいまの時代だ。
 スマートフォンと呼ばれる通信機能を持ったポータブルコンピュータが情報爆発の時代を本格的に切り開いたことは人類社会の大きな転換点だが、それは情報の価値を真に活用可能な時代の入り口に過ぎない。その意味で、スマートフォンというデバイスもタブレットも過渡期のデバイスであり、そこにあるのはまだ過渡期のインタフェースなのだろう。
 人類がより大きな一歩を踏み出して行くためには、情報の分析力・活用力を次の段階に進め、知の共有を拡げ、ビットの価値を拡散拡大させていかねばならない。そのためにはデバイスと共に情報入出力のインタフェースにおける革新が必要になっていく。

 情報そのものを目に見える形で扱う事が出来るインタフェース。LEAP Motionはその大きな可能性を秘めたプロトタイプだ。


 とても小さなスティック上のデバイスだが、両手、そしてそのすべての指の動きを捉えて空間上にマッピングすることが出来る。そこには情報の入出力に対する新たなアプローチとして大きな可能性がある。現在Leap MotionのアプリストアであるAirspace Storeからは様々なアプリが提供され始めているが、公開されているSDKを使うことでブラウザで動作するウェブアプリとして組み込むことも可能だ。
 Google Earthなども対応していて、大きめのディスプレイを使って手のジェスチャーで地球を操作している感覚はかなり斬新だ(操作はまだかなり難しいけれど)。
 その他にもThe NewYork Timesが既にアプリを提供していて、シングルハンドのジェスチャーでニュースの閲覧が出来る。


 ジェスチャーコントロールという分野はそれほど新しいわけではないが、空間認識におけるジェスチャーコントロールを使ったインタフェースはまだ試行錯誤の段階で、アプリにより考え方の違いが出ているところが逆に面白い。Kinect含めてカラダの動きを捉えるモーションキャプチャデバイスはエンターテイメント用途としては一般的になってきているけれど、手先の操作に特化し100分の1mm単位で両手と10本の指を検知する高精細センシング技術を持つLEAP Motionの可能性は、情報分析・活用という分野に大きなインパクトを与えるキッカケとなるかもしれない。
 そのためには情報を視覚化し、操作するインタフェースがキーとなる。
 まさにTony Starkがしているように。


IronMan2から


 
LondonのAir DataをVisualizeしてるデモ

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